商品について
凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び。フルステンレスボディが放つ、ソリッドでタイトな煌く高解像サウンド。
凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び。フルステンレスボディが放つ、ソリッドでタイトな煌く高解像サウンド。
■フルステンレスボディによる煌く上質サウンド
ソリッドなサウンドを実現するために、フルステンレスボディを採用。高い強度を持つステンレスにより、音の雑味を徹底的に排除。メタリックな輝きが、ソリッドというコンセプトをビジュアル的にも演出します。
■イヤホンの音を司る中心部、ドライバーユニットに新開発のD 3 ドライバーユニットを採用
D3とはDignified (凛とした)、Distinct (明確な)、Delightful (心地よい)の頭文字。細部までクリアで心地よいサウンドを実現します。2種類のアモルファスカーボン(DLC/CB)と2種類の高分子ポリマー(PEN/PET)を組み合わせた「DLCドームデュアルカーボン振動板」が音楽を細部まで描写します。また、振動板の正確な動きを実現する「新開発アキュレートモーションエアダンパー」を搭載。ステンレスドライバーケースを採用。
■ノズルが360度回転するファインアジャスト回転機構を搭載
人によって異なる耳の形を考慮し、ノズルが360度回転する新機構を採用。ノズルは任意の角度に調整できるため、通常掛けと耳掛けの二つのスタイルに対応するとともに、耳の角度に合ったベストフィットな装着感をお楽しみ頂けます。
■MMCX着脱L /R分離グルーヴケーブル採用
セパレーションを改善し、濁りを抑制するとともに、空間表現に磨きを掛け、音の伸びと繊細な表現を実現しました。
JVCの新定番『SOLIDEGE』シリーズから『01 inner』とその弟分『02 inner』が誕生した。
上位機HA-FD01と比較したファーストインプレッションとしては、大きな優劣があるわけではなく、基本的には音質の好みの差であるような印象だ。音像を引き締めることで音場をクリアに表現する傾向についてはHA-FD01譲りである。
音調はニュートラルな方向であり、倍音の煌びやかさを抑えたバランス重視のサウンドといえるだろう。HA-FD01は高域の華やかさ、輝き感にウェイトを持たせている部分もあるため、脚色のないストレートなサウンドが好みということであれば、このHA-FD02の方が好ましいともいえる。
クラシックでは管弦楽器の爽やかなハリ感を持って表現し、低域を自然に引き締め、広がり良く伸びやかなハーモニーとして描き出す。解像度も申し分なく、ナチュラルな響きを得られる。
ジャズにおけるホーンセクションはスッキリと粒立ち良く浮き上がり、シンバルのきめ細やかなアタック感をヌケ良く丁寧に描写。ウッドベースやキックドラムの弾力感も耳あたり良く、スムーズだ。余韻の伸びやかさも見事で、空間性を的確に捉えている。
ロックについてもキレ良くスッキリとしたリズム隊によって、カラッとした軽快なサウンドが展開。ギターワークも爽快でヌケ良く、ボーカルも鮮明で質感も滑らかに描き出す。
11.2MHz音源においては肉付き感ナチュラルなボーカルの伸び良くハリ艶ある口元の描写が非常にリアル。ピアノの響きも伸びやかで落ち着きよく、低域方向の鳴り方も自然だ。アコギの響きは弦の太さも的確に描き、胴の響きもスムーズにまとめてくれる。音像の質感を丁寧にトレースし、余韻も階調細やかで生々しいサウンドを味わうことができた。
全体的なクオリティで言えば上位モデルであるHA-FD01に軍配が上がるとはいえ、D3ドライバーユニットの持つポテンシャルはこのHA-FD02でも十分感じ取れるはずだ。むしろ従来のJVCイヤホン群のなかで、ここまでニュートラルかつ高解像度なサウンドを得られるモデルはなかったのではないか。『WOOD inner』シリーズのように豊かな響き感を持たせているわけではないので、キャラクターとしては幾分地味ではあるものの、モニターほどきついサウンドでもなく、バランス良いナチュラルな響きを持っているため、普段使いのリファレンスとしても重宝しそうである。
文:岩井 喬
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。