Nikon D780 の特長
フラッグシップD5同等のAFアルゴリズムを採用した51点AFシステム
D750の51点AFシステムを強化。画像処理エンジンEXPEED 6の高い処理能力、そして180KピクセルRGBセンサーを採用して進化したアドバンストシーン認識システムで得られる、より詳細な被写体情報を使用することで3D-トラッキングの動体追尾性能が向上。さらに、フラッグシップD5のAFアルゴリズムを最適化し採用することによりオートエリアAFの被写体検出性能を高めています
リアルタイムに被写体を追い続けられる視野率約100%、ガラスペンタプリズム使用の光学ファインダーの光学系を改善。一段と見やすくなったファインダーと相まって、低輝度下でも、あるいはコントラストの低い被写体が素早く不規則に動く状況でも、より確実にフォーカスポイントに捉え、正確なピント合わせが可能です。
明るいシーンや暗いシーンに対応、シャッタースピード1/8000秒〜900秒
シャッタースピードは1/8000秒から最長900秒までの幅広い露光時間を設定可能。太陽が明るい日中の屋外でも1/8000秒に設定することで、大口径レンズの開放絞りを活かした印象的ポートレートが撮影できます。シャッタースピードを30秒より長くしたい場合は撮影モードがMのときカスタムメニューで最長900秒(15分)まで設定でき、風景や天体などの長時間露光撮影に便利です。ファインダー撮影でもライブビュー撮影でも設定できます。
ズームレンズ両端の登録で精度を高めた自動AF微調節
装着レンズの機種ごとに厳密なピント合わせを行うため取得したAF微調節値を、自動で登録できます※。D780ではさらに、ズームレンズの場合ワイド端とテレ端の2点で取得した微調節値を登録可能。ズームレンズ両端のAF微調節値を使用することで、ズーム全域でAF精度が向上します。ファインダー撮影時、ライブビュー撮影時、静止画・動画撮影時のそれぞれで登録できます。
- 設定したAF微調節値を撮影時に有効とするためには、セットアップメニューの[AF微調節]を[する]に設定してください。
AF微調節の設定画面
調節画面
その一瞬を捉える、約7コマ/秒の高速連続撮影
新搭載ミラーバランサーの効果でファインダー像の揺れを徹底的に抑制。光学ファインダーで被写体をリアルタイムに確認しながら最高約7コマ/秒※1で快適な高速連続撮影が可能です。しかも、バッファーメモリーの大容量化で、14ビットロスレス圧縮RAWでも約68コマ※2まで連続撮影できるためシャッターチャンスを逃しません。
- 1:AFモードがAF-C、撮影モードS、またはM時に1/250秒以上の高速シャッタースピードで、その他が初期設定のとき。
- 2:SanDisk社製32GBのSDSDXPK-032G-JNJIP - 32GBのSD UHS-IIカードを使用し、ISO感度がISO100、EN-EL15b使用の場合。
像面位相差AF搭載の273点ハイブリッドAFシステム
ニコンのデジタル一眼レフカメラとして初めて像面位相差AFを採用し、ライブビュー撮影時のAF性能が飛躍的に進化しました。像面位相差AFとコントラストAFを状況に応じて自動的に切り換えるハイブリッドAFシステムが、撮像範囲の水平、垂直約90%の広範囲を273点※のフォーカスポイントで高密度にカバーします。
- FXフォーマット、シングルポイントAFで静止画撮影時。
構図に集中して撮れるオートエリアAFの「瞳AF」
静止画ライブビューのオートエリアAF時には、人物の瞳を検出して瞳にピントを合わせやすくする「瞳AF」にも対応。ポートレート撮影などで、しっかりと瞳にピントの合った写真を撮影できるため、構図に集中しながら快適に撮影できます。また、人物が振り向いたときやとっさにカメラを構えた時にも瞬時に瞳にピントが合うため撮影チャンスを逃しません。
見えない瞬間が撮れる、120コマ/秒の高速フレームキャプチャ
動画ライブビュー時には、200万画素の静止画を最速約120コマ/秒※1、または800万画素の静止画を最速約30コマ/秒※2で、AF/AE追従で撮影できます。ダンクシュートを決める瞬間や野鳥が飛び立つ瞬間など、目にもとまらない一連の動作のあらゆる瞬間を捉えることが可能。これまで撮影できなかった一瞬が撮影できます。
- 1:フルHD画質が選択された場合。
- 2:4K UHD画質が選択された場合。
タッチパネル採用のチルト式3.2型、高解像度約236万ドット画像モニター
画像モニターにはタッチパネルを採用。タッチAFと高速・高精度な273点AFシステムの組み合わせがライブビュー撮影を一新し、D750を大きく超える直感的でスムーズな撮影を実現しています。3.2型、約236万ドットの高解像度モニターで、メニュー設定や撮影、ピンチやスワイプによる拡大画像でのピント確認も容易です。また、上下の広い範囲で自由な角度にチルト可能。静止画・動画撮影時に自在なフレーミングが可能です。
常用感度ISO 51200、有効画素数2450万画素を実現、裏面照射型ニコンFXフォーマットCMOSセンサー
撮像素子に、解像力と高画質と高感度性能の最適なバランスを追求したニコンFXフォーマット裏面照射型CMOSセンサーを採用しています。有効画素数2450万画素を確保した広い画素ピッチと、入射光をより効率的にフォトダイオードへ導く構造により、最新の画像処理エンジンEXPEED 6と連携してISO 100〜51200※の優れた高感度性能を発揮。高感度でも効果的にノイズを抑制した高い解像感が得られます。
- ISO 50相当までの減感、ISO 204800相当までの増感が可能。
ノイズの少ない高精細描写、画像処理エンジンEXPEED 6
画像処理エンジンEXPEED 6は、進化したピクチャーコントロールの各種シャープネス調整に対応するなど、解像感やノイズ特性などを一段と高めた高画質を提供します。卓越した演算能力で、AF/AE追従で約7コマ/秒の高速連続撮影や、フルフレーム4K UHD/30p動画撮影を実現。回折補正にも対応しており、絞りを絞り込んでの風景撮影でも高い解像感が得られます。
RAW画像が残せる、スペシャルエフェクトモード
D780は10種類のスペシャルエフェクトが選べます。[極彩色]、[ポップ]、[フォトイラスト]、[トイカメラ風]、[ミニチュア効果]、[セレクトカラー]の6種類では、特殊効果をつけて撮影したJPEG画像とともにRAW画像も保存可能。必要に応じて、撮影後にRAW現像が可能です。
フォトイラスト
ミニチュア効果
全画素読み出しのフルフレーム4K UHD、フルHD 120p/100pにも対応
[FXベースの動画フォーマット]フルフレームでの4K UHD/30p動画撮影に対応し、広角レンズや魚眼レンズのワイドな画角を活かしたユニークな映像表現が可能です。4K UHDは全画素読み出しによる豊富な情報を活用しEXPEED 6との連携で解像感の高い映像表現を実現しました。感度域は静止画と同じISO 100-51200(高感度側はISO 204800相当まで拡張可能)。暗いシーンでもノイズの少ないクリアーな映像が得られます。
4K UHDはスーパー35mm相当の[DXベースの動画フォーマット]でも記録できます。自動で4倍と5倍のスローモーション動画を撮影できる「スローモーション動画」機能のほか、音声も収録できるフルHD120p/100p※1撮影で、ユーザーニーズに応じた動画素材も得られます。新採用のハイブリッドAFシステムが231点※2のフォーカスポイントで撮像範囲を広くカバー。AF速度とAF追従感度のカスタマイズ※3と組み合わせることで表現意図に合わせた動画撮影を実現します。動画撮影中にシャッターボタンを押すことで静止画の同時記録※4も行えます。
- 1:撮像範囲は[FX]に固定されます。また、AFエリアモードが[オートエリアAF]の場合に顔認識を行いません。
- 2:FXベースの動画フォーマット時。
- 3:一部のNIKKOR Fレンズでは設定不可。
- 4:10bitでのHDMI出力時を除く。動画撮影メニュー[画像サイズ/フレームレート]で設定した画像サイズ(アスペクト比は16:9)で記録されます。
発色の美しい色鮮やかな映像表現、4K UHD対応のHDR(HLG)動画出力 )
10 bitでのHDMI出力時には、HDR放送などで使われているHLG方式の撮影に対応した4K UHDのHDR(HLG)動画出力※が可能です。豊かな階調情報によりハイライトとシャドーの階調飛びを抑えた色飽和の少ない鮮やかな映像表現を実現します。N-Logで記録した動画をHDRに変換する手間が省けるため、ハイエンドのワークフローの高速化にも貢献します。外部レコーダーがHLG非対応の場合でも、簡易的な階調補正を行うビューアシスト機能を使うことにより、カメラの画像モニターでも色や明るさを確認することが可能です。
- HDR(HLG)出力について適切な色再現を行うには、記録機器、パソコンのOSやアプリケーション、モニターなど、HDR(HLG)に対応した環境が必要です。
- 動画は外部レコーダーにのみ記録され、カメラ内のメモリーカードには記録されません。[出力ビット数]の設定が[10ビット]の場合のみ選べます。
アッテネーター搭載でさらに向上したサウンドコントロール
新たに搭載したアッテネーターは、急に大きな音を拾ったとき自動的にマイク感度を調整し、音のひずみを防ぎます。ボディーに内蔵のステレオマイクのほか、別売のステレオマイクロホン ME-1、ワイヤレスマイクロホン ME-W1にも対応。マイク感度(20段階)は音声レベルインジケーターで視覚的に確認しながら、動画撮影中でも調整できます。市販のステレオヘッドホンで音声のモニター(音量30段階)も可能です。さらに、楽器演奏や街のざわめきなど幅広いシーンに適した[広帯域]と、主に人の声の録音に適した[音声帯域]から「録音帯域」を選択可能。内蔵マイク使用時には「風切り音低減」も設定できます。
ステレオマイクロホン ME-1:D780に装着時
ワイヤレスマイクロホン ME-W1
1回の充電で最大約2,260コマ撮影可能、低消費電力設計の長い電池寿命
使用電池にはD850、D750、D610、D7500と共用できるLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15bを採用しています。低消費電力設計により、EN-EL15bを使用する場合、1回の充電で最大約2,260コマ※が撮影でき、動画は約95分※の撮影が可能です。インターバルタイマー撮影やタイムラプス動画撮影など、1,000コマ以上撮影するときでも電池残量を気にせず安心して使えます。
- CIPA規格準拠。
防塵・防滴性能を備えた耐久ボディー
ボディーは、上面と背面カバーにマグネシウム合金を採用したモノコック構造で、高い剛性と耐久性を達成しながら軽量化にも配慮。ボディーの各所に効果的なシーリングを施して信頼性の高い防塵・防滴性能を確保しました。また、使用頻度の高いISOボタンと、シャッターボタンの半押し操作の代わりにAFを作動できるAF-ONボタンを新たに設置。さらに、操作部材は最適な位置にレイアウトするとともに、指がかりの良い握りやすいグリップを装備しました。
新機能、同一画像の「同時削除」を搭載、SDカードダブルスロット
UHS-II規格対応のSDカード2枚を使用できるダブルスロットを搭載。両方のスロットにメモリーカードを装填して、[順次記録]、[バックアップ記録]、[RAW+JPEGの分割記録]と目的に応じて使い分け、撮影画像を効率的に記録できます。カード間で記録画像のコピーも可能。動画撮影時には空き容量が十分なカードを記録先として指定できます。また新たに、バックアップ記録や分割記録で2枚のカードに保存した同一画像を1回の操作で同時削除できるようにし、ワークフローのさらなる高速化に貢献しています。
ネガフィルムをデジタルデータに変換する、ネガフィルムデジタイズ
カラー、モノクロのネガフィルム(35mm判)を、簡単にデジタルデータに変換できます。別売のフィルムデジタイズアダプターES-2を、D780に装着したAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDなどのレンズにセットし、フィルムをセットしたストリップフィルムホルダーFH-4またはスライドマウントホルダーFH-5(いずれもES-2に付属)を取り付けて撮影。自動的にポジ反転してJPEG画像として保存します。フィルムスキャナーを使うよりも短時間で簡単に作業が完了します。デジタイズ中にD780を大画面テレビとHDMIケーブルで接続し、大勢で写真を楽しむこともできます。
D780との組み合わせでネガフィルムをポジ反転し、データ変換。ポジフィルムの場合は、ES-2にセットして通常撮影でデジタルデータ化できます。
フィルムデジタイズアダプター ES-2
ストリップフィルムホルダー FH-4(付属)
スライドマウントホルダー FH-5(付属