商品について
DENONが培ったオーディオ技術を結集したBLUETOOTH対応、ワイヤレス・ノイズキャンセリングヘッドフォン。
◆2つのマイクでノイズをモニターするデュアル・アクティブ・ノイズキャンセリング方式を採用
◆Bluetooth ver4.0 デュアルモード
◆高音質コーディング aptX Low Latency、AAC対応
◆20時間連続再生
◆イヤーパッド、ヘッドバンドは新開発の人工皮革によりよい肌触りを実現。
本機のサウンドはソニーの“ウォークマン”「NW-A16」にaptX接続した状態でチェックした。
低音の強靱さと豊かな量感が特徴的だ。ロックはバスドラの音色が深々と沈み、エレキベースのグルーブラインも実に骨太だ。低域は音色も豊かで彩りに富んでいる。エレクトロ系のダンスナンバーを聴くと、低域のエネルギーがぐいぐいと引き出されて壮大なスケールの音場が広がる。打ち込みは重鈍ではなく、余韻成分の広がりも瞬速。奥行方向への広がりは懐が深い。低域がクリアな中高域のサウンドに覆い被さってくることがなく、見晴らしが確保される。ボーカルの定位感、エネルギーの伝播力が損なわれることもない。
クラシックギターのソロ演奏では、ギターのボディの共鳴がふわっと広がりながら、トレモロの繊細な旋律も輪郭を明快に捉えることができる。中高域とのつながりもスムーズで、響き成分が充実していることも特徴だ。一体感に恵まれたバランスの良い演奏だ。
肉厚なイヤーパッドのおかげで、装着感が心地良いだけでなくパッシブのNC効果も高い。充実した低域の再現性にも結び付いている。特にノイズキャンセリング機能をオンにした方が、全体に低域の情報量がグンと増えて、音に豊かな厚みが加わるのでしっくりと来る感覚を得たが、インドアの静かな場所でクラシックやボーカルを聴く際にはオン・オフを使い分けても良いと思う。
本体のデザインは2012年に発売された初代のデノン“GLOBE CRUISER”シリーズから大きく様変わりして、高級ヘッドホンとしての質感もかなり高い。本体はヒンジの部分も折り曲げて、付属のキャリングケースに入れてコンパクトに持ち運ぶことができる。メインの一台としてバリバリ活用してもいいヘッドホンだと思う。
文:山本 敦
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。