商品について
12シリーズの潜在能力を限界まで引き出した日本国内専用モデル
■価格の制約を取り払い、限界を突き詰めたサウンドチューニング
10シリーズ同等の外装パーツ、金属皮膜抵抗を新たに採用
■「Marantz Musical Mastering」
リファレンスモデル「SA-10」から継承したデジタルフィルター&ディスクリートDAC
■「SACDM-3」
最新世代のオリジナル・メカエンジン
■ HDAMR搭載フルディスクリート・オーディオ回路
ハイスピードで情報量豊かなサウンドを実現するアナログ出力回路
■「コンプリート・アイソレーション・システム」
デジタル/アナログステージをD/Aコンバーター内部で完全に分離し、高周波ノイズの影響を排除
■11.2 MHz DSD&384 kHz / 32 bit PCM対応USB-DAC機能
11.2 MHz DSD、384 kHz / 32 bit PCM、アシンクロナス伝送 対応
音質特化のチューンナップが遂げた大いなる飛躍
現行製品「SA-12」の能力を限界まで引き出す事を目的とし、サウンドマネージャー尾形好宣氏が徹底的に音を磨き上げた国内専用製品。「上位モデルの領域に踏み込んだようなアップデート」が魅力である。
新旧で並べてみると、外観の時点で同じクラスには見えない。製品写真では同じに見えるかもしれないが、実物の印象は大きく違う。OSEモデルは天板に厚みがあり、インシュレーターの質感も異なる。銅メッキ処理されたシャーシも強烈な存在感だ。
しかし気になるのは、前モデルと音質がどう違うか? というところだろう。旧モデルと同じ曲を再生してみると、音が出た瞬間、思わずひっくり返りそうになった。「違う、全然違う」。思わずそう口に出たほど、音が良くなっているのだ。ショスタコーヴィチは聴感上のSN比が大きく向上し、特にサウンドステージの広さと奥行が素晴らしい。
同時比較したわけではないが、コストをかけたハイエンド機器だけが到達する音の領域に入っていると言える。機器の性能に足を引っ張られず、それを超越して浸透力ある音楽に集中できる音の領域、そしてアーティストや製作者が聞かせたい音楽性をありのまま表現できる音だ。
文:土方久明
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。
定評のSACDプレーヤー、SA12のチューンアップ版だ。DACやメカニズムなどの基本要素は継承し、シャーシを銅メッキに変更、天面トップカバーをスチールからアルミに変更、金属皮膜抵抗を新たに採用……という幾多の工夫に加え、チューニングを徹底した。
ホリー・コール「アイ・キャン・シー・クリヤリー・ナウ」を旧SA12と比較して聴き、音的、音楽的な違いに驚かさせられた。音場の見渡しが圧倒的に深く、透明度が高い。ベースのピッチカートの切れ味が鮮明になり、音の消えゆく滞空時間も断然、長い。ピアノの輝き、ヴォーカルの気だるい色気……など音楽的質感の再現も素晴らしい。ハイエンドな香りがする傑作SACDプレーヤーだ。