マザーボードの選び方【2026年版】
目次
パソコンで重要なパーツの一つである『マザーボード』。自作パーツのほとんどを装着するパーツとなり、大きさや世代、グレードによって様々な製品が発売されています。
こちらでは、マザーボードの購入で失敗しないための、マザーボードの選び方をご紹介します。
マザーボードの基礎知識
マザーボードはグラフィックボードやCPU、メモリなどの各種パーツを取り付ける電子回路の基板です。
パソコンを構成する土台となるパーツで、取り付けられるメモリの数やグラフィックボード、HDMIキャプチャーカードなど、拡張スロットに挿すパーツの個数が決まるため、のちのパソコンの拡張性に大きく影響します。
また最近のマザーボードではRGB LEDが付いていて、マザーボードの専用ソフトで光り方を制御できるものなども多く存在します。側面がガラスでケースの中までこだわりたい場合はそういった製品を選択しましょう。
マザーボードの選び方
まずは使用するCPUにあわせたソケットを選ぶ
CPUソケットとは、CPUをマザーボードに設置する部分の名称です。
インテル系マザーボードでは「LGA 0000」などと表記されている部分で、同じインテルでも世代によって対応している規格が異なります。
現在最新のメインストリーム向けでは、インテル第12世代CPU用の「LGA1700」、AMD CPU用の「Socket AM4」というCPUソケットが使われています。
またハイエンドデスクトップPC(HEDT)向けの Intel「LGA 2066」、AMD「Socket sTRX4」というソケットもあります。
IntelのLGAソケットはマザーボードのソケット側にCPUピンが立っており、CPUに接点があります。
AMDは逆にCPUにピンが生えており、マザーボードには無数の穴があいているのが特徴です。
次にチップセットを選ぶ
チップセットは、CPUからSATAやUSBなどのデバイスの間を接続しているチップで、マザーボードの右下あたりのヒートシンクの下に実装されています。
またこのチップセットによってオーバークロック(O.C.)や、使用できるPCI-Expressのレーン数、M.2 SSDの搭載数、USBの数などが異なります。
以下は最近のチップセットの傾向です。
Intel チップセット
Zシリーズ…K付きCPUのO.C.に対応しPCI-Expressのレーン数も多い。その世代の全機能に対応。
Hシリーズ…CPUのO.C.は非対応。USBの数も多め。一般消費者向けの普及モデル。
Bシリーズ…必要十分といったビジネスモデル。PCI-Expressレーンは少なめ。SATAやM.2も少なめです。
AMD チップセット
X…ハイエンド向け。その世代の全機能に対応した上位モデル。
B…一部機能を制限した普及向けモデル。ただしX570とB550を比べるとB550のほうが後に発売したため、設計の練度はB550の方が高い場合が多い。
マザーボードのサイズ(使用したいPCケース)で選ぶ
E-ATX
最大拡張スロット数:7
「ATXを拡張させた規格」という意味のExtended-ATXのことで、ATXから右にさらに最大約9cm長くできるサイズです。大きさは最大でW330mm×H305mm。
サーバー向け製品を除き、通常売っている自作系マザーボードではE-ATXフルサイズのW330×H305のものは基本的になく、存在するのはATXを右に3cmほど大きくした277×305程度のものがほとんどで、参考の画像もその大きさのものです。
採用例はメモリスロットを8本装備しているようなハイエンドデスクトップシリーズ(HEDT)シリーズや、水冷ブロックを搭載した製品などで一部使われており、オーバークロック用スイッチなどを付け、その分ATX規格を右に3cm程度伸ばしたようなものが多いです。
E-ATXマザーを見る >
ATX
最大拡張スロット数:7
大きさはW244mm×H305mmであり、たまに右側の長さが規格より短いものもあります。PCI-Expressなどの拡張スロットが多く使用できるため拡張性が高く、自作パーツでは一般に一番多く発売されているサイズです。
最近はグラフィックボードのヒートシンクが大型化している傾向にあり、アッパーミドル以上のグラフィックボードは2〜3スロット占有します。そのため、HDMIキャプチャーやサウンドカード、RAIDカードなど、PCI-Expressスロットを使用する製品をいくつか検討している場合はATXサイズのマザーボードを選ぶのがオススメです。
Micro-ATX
最大拡張スロット数:4
ATXから拡張スロットの下3スロットをなくしたもので、サイズは244mm×244mmの正方形が一般的です。廉価版などでは右側の長さが規格より短いものもあります。ネジ穴は共通なので、ATX対応の大きいケースにMicro-ATXマザーボードを入れることも可能です。
グラフィックボードを搭載せずに、CPUの内蔵グラフィクスで運用を考えている方にオススメです。後で必要になってもスロットは空いていますので、拡張性もあります。
Mini-ITX
最大拡張スロット数:1
拡張スロットが1つしかない小さいマザーボードで、サイズは170mm×170mmの小さい正方形です。メモリスロットは2つのみ、基板の小ささからM.2スロットも少なく、実装部品もぎゅうぎゅうに詰まっています。
ケースが小さくできるのでかわいいMini-ITX専用のケースがあり、そういうケースを使用したい、事務用PCでなるべくパソコンを小さくしたいなどの意図がある場合に使用します。
ただしMini-ITXケースは小さくするために配線スペースの狭さや特殊な構造のために組み立てが大変な場合が多く、通常用途や最初の自作PCとしてはオススメしません。ケースの仕様でグラフィックボードも多スロット占有するものや長いものは入らない場合や、そもそもグラフィックボードが入らない構造のものもあり、拡張性はほぼ無いので注意が必要です。
マザーボードのグレードで選ぶ
ここまでは搭載チップセットや物理的な大きさと、違いがわかりやすかったですが、ここからは細かい仕様の違いで価格が変わってきます。
主なマザーボードの仕様の違いです。
・CPUに電力を供給する回路周り(フェーズ)の設計 - 高価なマザーボードはハイエンドCPUが必要とする大電力を適切に供給するため、許容量が大きく品質の高いものを採用し、かつ回路を並列化して負荷を分散させています。実装部品が増えるのでコストが上がります。
・冷却性能 - ハイエンド機ほど上記の電源回路まわりや、チップセット、M.2 SSDなどに大型のヒートシンクを採用しています。一部のウルトラハイエンドマザーは水冷に対応したブロックを付けているものもあります。
・デザイン性 - 白くまとめたGIGABYTEのVISIONシリーズ、ミリタリー調のASUS TUFシリーズなどがあります。
・RGB LED搭載 - マザーボードのヒートシンクや装備したアクリル面が間接発光するものも増えています。
・RGB LED制御機能 - マザーボードは発光せずとも、5V aRGB 3Pinや、12V RGB 4PinにLEDファンやLEDテープを接続することによってマザーボードの制御機能を使うことができます。
・Thunderbolt 3 や 光デジタルオーディオ出力(S/PDIF)などのインターフェースの充実 - クリエイターモデルになるとDisplayPortの入力端子を備えているものもあります。
・メモリスロット、USB3.0、USB2.0、M.2スロット、SATA3.0 の実装数
・Wi-Fi、Bluetoothなどの無線機能
・Killer LANチップやハイエンドオーディオチップなどの実装部品
ほかにもユニークな製品がたくさんありますので、自分がしたいこと、接続したいものがちゃんと使えるかマザーボードの機能を確認しましょう。
パソコンの用途に合わせて選ぶ
Intel Core i9、Core i7や、AMD Ryzen Ryzen 7を使用する
コア数が多く、また消費電力が高めのCPUを使用するなら、中間グレード以上のマザーを選択しましょう。あまり安い廉価版のマザーボードでは、フェーズ数が少ないです。マザーボードメーカーが公開しているCPU対応リストに入っていればもちろん使用することはできますが、長期間の運用を考えていたり負荷をかけ続けるようなゲーム・エンコード・編集・演算を頻繁に行う予定の方には廉価版のマザーはあまりおすすめしません。
下位シリーズのIntel Core i3や、Pentium、AMD Ryzen 3を使用する
消費電力の低い下位シリーズのCPUでMicrosoft Officeなどの文章制作や、SNSでの投稿や閲覧が中心なら、そこまで高性能なマザーボードでなくても十分です。価格の安いエントリーモデルでも十分に楽しむことができます。
主なマザーボードメーカー
ASUS(エイスース)
台湾・台北市に本社を置く、パソコン本体やパソコンパーツ、スマートフォンなどのメーカーで、マザーボードの部門は世界的にも高いシェアを誇ります。
他にもモニター・マウス・キーボード・ヘッドセットなどのゲーミングデバイスも数多く発売しており、どの製品も人気の高いメーカーです。
マザーボードとしてはMAXIMUS・CROSSHAIR・ProArt・ROG STRIX・TUF Gaming・PRIMEなどのシリーズを展開しています。
MSI(エムエスアイ)
台湾の台北市に本社を構える、パソコン本体からパソコン周辺機器まで製造・販売するメーカーです。 ハイスペックパソコンを得意とし、世界中のゲーマーから支持されています。
特にMSIのゲーミングノートパソコンは非常に人気があります。
マザーボードはハイエンドなものから順に、
・MEG - MSI Enthusiast GAMING
・MPG - MSI Performance GAMING
・MAG - MSI Arsenal GAMING
という3つのシリーズでグレード分けされています。
ASRock(アスロック)
台湾・台北市に本社があり、マザーボードの製造を中心に行っているメーカーです。 エントリーモデルからミドルレンジモデルまで幅広くラインナップしています。
Desk MiniシリーズというMini-ITXより小さなマザーボードを組み込んだベアボーンも、ASRock製の人気シリーズです。
マザーボードシリーズは AQUA・OC Formula・Phantom Gaming・Fatal1ty Gaming・Creator・Taichi・Steel Legend・Extreme・PRO など多数のグレードを展開しています。
GIGABYTE(ギガバイト)
本社は台湾・新北市に所在し、マザーボードの日本でのシェアは4位です。
他にはゲーミングモニターやゲーミングノートパソコンも販売しています。
マザーボードのシリーズでは AORUS・DESIGNARE・AERO・VISION・Ultra Durable・Gaming などを展開しています。
おすすめマザーボード
インテルCPU対応 Z890マザーボード
- 発売日:2024/10/25発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2024/10/25発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2024/10/25発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2024/10/25発売在庫限り通常24時間以内に出荷
インテルCPU対応 B760マザーボード
- 発売日:2025/04/25発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2024/03/08発売数量限定店舗から発送いたします
- 発売日:2024/01/26発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2023/01/20発売在庫限り通常24時間以内に出荷
AMD CPU対応 B650マザーボード
- 発売日:2024/08/02発売限定数終了
- 発売日:2025/04/04発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2025/08/22発売在庫限り通常24時間以内に出荷
- 発売日:2024年11月上旬発売数量限定店舗から発送いたします
マザーボードに関するよくある質問(FAQ)
マザーボードとは?
パソコンのCPU、メモリ、グラフィックボード、ストレージなどをつなぎ、データ通信や電力供給をスムーズに行う為の「基盤」のパーツです。
マザーボードのフォームファクタの種類は?
マザーボードのおもなフォームファクタ(サイズ)は、E-ATX、ATX、Micro-ATX、Mini-ITXとなります。
ATX……標準的なサイズのマザーボードで、フルタワーやミドルタワーなどの大きめのPCに採用されています。
Micro-ATX……ATXよりも一回り小さい、小型PC向けのマザーボードです。コストパフォーマンスに優れた製品が多く、初めての自作PCにもおすすめです。
Mini-ITX……超小型パソコン向けのマザーボードです。パーツが密集するので組み立てが難しい傾向にあります。
CPUソケットとは?
CPUソケットとは、マザーボード上でCPUを固定し、接続するための専用の受け口のことです。CPUの世代やメーカーごとに形状が異なるため、CPUソケットとは、マザーボード上でCPU(中央演算処理装置)を固定し、電気的に接続するための専用の受け口です。CPUの世代やメーカー(Intel/AMD)ごとに形状(ピン配置)が異なり、マザーボードとCPUのソケットが一致しないと物理的に装着できません。
最小構成とは?
最小構成とはパソコンを起動させるのに必要な最低限の構成になります。おもにCPU、CPUクーラー、メモリ、電源、グラフィックボード(CPUにグラフィック機能がない場合)の構成で、おもに自作PCの起動テストや、故障原因の特定をするために使用します。
マザーボードのフェーズとは?
マザーボードのフェーズとは、CPUに安定した電力を供給するための電源回路のことで、並列に配置された電源回路の数を「フェーズ数」といいます。フェーズ数が多いほど性能が高く、安定性が上がります。高負荷な作業や、オーバークロックを行う場合は14フェーズ以上のハイエンドモデルがおすすめです。
フェーズの種類は?
マザーボードのフェーズは、おもに「Discrete」「P-PAK」「DrMOS」「SPS」の4種類があります。
Discrete(分離型 / 従来型MOSFET)・・・ハイサイドMOSFET・ローサイドMOSFET・ドライバーICがそれぞれ個別の部品として搭載される、安価で昔から広く使われてきた方式です。発熱が大きく変換効率はやや低めで、高負荷や高周波駆動では不利になります。
P-PAK(Power-PAK MOSFET)・・・Discreteと似た構成ですが、パッケージの低抵抗化によって効率を高めたMOSFET実装形態です。コストと性能のバランスに優れており、Discreteよりも効率が向上します。
DrMOS(Driver + MOSFET)・・・ドライバーIC・ハイサイドMOSFET・ローサイドMOSFETを1パッケージに統合した部品です。スイッチング効率が高く発熱も少ないため、高クロックや高負荷に強いのが特徴です。また、実装面積を小さくできるので省スペース向きです。ミドルレンジ以上のマザーボードで広く採用されています。
SPS(Smart Power Stage)・・・DrMOSをさらに進化させた最上位の部品で、温度や電流をリアルタイムでモニタリングする機能を内蔵しています。温度保護・過電流保護が内蔵されているため信頼性が高く、より正確な電力供ができます。OC(オーバークロック)耐性に優れているので、ハイエンドモデルのマザーボードに採用されています。
DDR4用のマザーボードにDDR5メモリは装着できますか?
DDR4用のマザーボードにDDR5メモリは装着できません。また、DDR5用のマザーボードにDDR4のメモリも装着できません。物理的な形状や仕様が異なるので互換性がなく、メモリをDDR4からDDR5に交換する場合は、マザーボードも対応している製品に変更する必要があります。
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